第8回 JFCアウォード授賞式を実施いたしました

活動報告

左から JFC 泉谷理事長、広島 FC 西崎氏、せんだい・宮城 FC 高橋 氏 ・ 渡邊氏、天草 FC 崎田氏、なごや LN 三宅氏 ・ 荒川氏、浜松 FC 原田氏 ・ 石原氏、神戸FO 松下氏、 東京 LB 田中氏 、やまなし FC 武川氏

6月22日(水)に、広島市グランドプリンスホテル広島にて、第8回JFCアウォード授賞式を実施いたしました 。
JFCアウォード授賞式は例年、JFC 通常総会と併催で全国各地にて開催しており、今回は全国のフィルムコミッションや自治体関係者など約 90 名の方々を迎えて開催いたしました。

今年度は特に、作品の規模にかかわらず、FC がこれまで以上に地域と密なコミュニケーションをとることで、撮影やプロモーションなどが成功した作品が多くみられ、 日頃のFC活動における地域との連携や協力体制が取れていることが大きな成果をもたらしており、それらが評価された結果となりました。

今回はノミネートされた14 団体 の中から、最優秀賞 1団体 、優秀賞 5団体が決定いたしました。

【最優秀賞】広島フィルム・コミッション(映画「ドライブ・マイ・カー」)
【受賞理由】コロナの影響で当初韓国が舞台だった部分が国内ロケに変更となり、台本がない中でのロケハンが行われた際に、監督や製作者の意図を汲みプレゼンしたことで誘致に成功した実績は、担当者の長年の FC 経験がもたらした大きな実績と言える。また、地元交通機関や企業と製作者側の橋渡しを行い、デジタルロケ地マップの作成やオリジナルポスターの作成、劇中の車などを活用したパネル展の実施などは、予算が限られる中で地域全体を巻き込んだプロモーション活動として盛り上がり、作品を活用した地域活性の成功事例を作ったことが大きな評価となった。

【優秀賞①】せんだい・宮城フィルムコミッション(映画「護られなかった者たちへ」)
【受賞理由】緊急事態宣言明け直後、ガイドラインも整っていない中、国内で最初の完全地方オールロケを実現・成功させ、その経験をJFCの感染症対策セミナーや文化庁映画週間などでも広く共有し、コロナ禍における全国の指標となった実績は大きい。また映画の登場人物が東日本大震災を経験した人の話だったことから、現地で丁寧な調査と調整を行うことで、地域から協力を得ることができ、震災の実情や現地の空気感が伝わるリアリティのある映像を撮影支援できたことは、作品のクオリティを高め、文化の振興にも大きく貢献したと言える。

【優秀賞② 】東京ロケーション・ボックス/支援FC: いばらきフィルムコミッション、ぐんまフィルムコミッション、富士の国やまなしフィルムコミッション、なごや・ロケーション・ナビ、浜松フィルムコミッション、神戸フィルムオフィス、姫路フィルムコミッション(中国映画「唐人街探偵 東京MISSION」)
【受賞理由】300人以上のスタッフを抱える海外の大規模作品の撮影リクエストに、全国各地の FC や警察署など関係各所らと調整を重ねて応え、成功させた結果は日本全体で 38 憶円の直接経済効果をもたらした。また地域間で連携してプロモーションを行ったことは、日本における海外作品の誘致活動において大きな一歩を進めることができた。
また東京では、交通量の多い秋葉原や新宿など都心の真ん中で、封鎖して大規模なロケを行い、成功事例をまた一つ作ることができたことは大きな評価に繋がった。

【優秀賞③ 】なごや・ロケーション・ナビ(劇場版「名探偵コナン -緋色の弾丸- 」)
【受賞理由】なごやロケーション・ナビは、東京や架空の大都市の代役として大型作品の撮影支援の実績を多数持つが、この作品では名古屋らしい場所をしっかり提案し、また通常撮影が困難な名古屋港にてカーアクションシーンの撮影支援を行っており、日頃の経験や地域連携が成功へと導いたと言える。またプロモーション活用が難しい人気アニメを、企画提案を行いながら成功させたことも、日頃の FC 活動の積み重ねが結実した結果であり、評価対象となった。

【優秀賞④ 】浜松フィルムコミッション(TVドラマ「ゆるキャン△2」)
【受賞理由】原作にはない場所を製 作者に提案し、オープニング映像のロケ地になったことは、 FC が 製作者のニーズを理解し、誘致とロケ地の発掘に成功したいい事例と言える。また、テレビシリーズ2 作目として、前作を超えようと行政区域を超えた広域のプロモーションを窓口として率先したことや、18 万部のロケ地マップの発行、イベントや旅行商品作成など積極的に参加し、成功に導いたことは作品の活用事例として評価された。

【優秀賞⑤ 】天草フィルム・コミッション(映画「のさりの島」)
【受賞理由】この作品は、制作から配給まで京都芸術大学と連携し、低予算ながら権利処理なども大学が行うことで対処でき、既に全国1 万以上の興行を上げている。また教育機関との連携によって、学生の人材育成につなげることができたことも大きい。小さい地域ながらこのような取り組みができたのは、20 年以上地域と連携してきたFC 活動の積み重ねが結実した結果で、地域のモデルケースとなりうる事例として評価された。

受賞されたフィルムコミッションの皆さま、おめでとうございました!

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